今回紹介する曲も、前回と同じアルバム 『Illumination』 の中から、
4曲目 『恋人達の舗道』 です。

この曲は、若者のひと夏の出会いと、別れを歌ったものですが、
歌詞の1番と2番での、男の子の心情変化に、とても共感してしまう私です。

1番では、女の子と出会い、恋に落ち、
『恋などゲームさ、恋などゲームさ、君に会うまでのひとりごと』 と締めくくられ、

2番になると、彼女から別れを告げられ、
『恋などゲームさ、恋などゲームさ、忘れかけていたひとりごと』 と変化します。

彼女と付き合い始め、
「この恋は本物じゃあ」と思ってたところに
別れを告げられ、
「やっぱ恋はおあそびよ」
と、若さゆえの切り替えの早さか、それとも強がりか、
どちらとも取れるようなつぶやき・・・。

片想いにしろ、恋愛中にしろ、
自分の期待が、裏切られた時の若者って、ぶっちゃけこういうものでは。
少なくとも、私はそうでした、
なので、すごく、共感してしまってのですが・・・。

もう1つ、この曲の気に入ってるところが、
それは、情景です。

1番の始め 『夏の翳りを残した、夕暮れの街一人歩くよ』、

2番の始め 『ガラス越し夜更けの舗道、藍色の空ふちどるネオン』、

この景色と、彼の心情がマッチして、私の心を揺さぶります。

Illumination


初めて浜田省吾を聴いたのは、確か小6の時だった。
その頃私はラジオ少年で、ラジオばかり聴いていた。
日曜の昼下がりに、いつもの様に漫画を読みながら、
何とはなしにつけていたラジオから、片想いが流れてきた。
その切ない曲と歌詞が、なんとなく、心に残っていた。
けれども、曲名も歌っている人も、当時は知らなかったし、別に知ろうともしなかった。
それから中学になり、もう一度この曲と出会う機会があった。
そのときは小学生の頃と全く印象が違い、
私の心に、ズシンと重いものを残していった。
片想いの入っているカセット(当時は、CDなんかは無い)を買うために、
学校で許可(※1)をもらい、初めて1人で市内中心部まで出た。
駅前のリズムレコード(※2)でカセットを探すと、
あった、『Illumination(イルミネーション)』というアルバムの3曲目には入っていた。
パッケージもシティーホテルのような場所の窓際で、
片ひざ立ててる浜省の後ろをイルミネーションが彩っており、
地方都市のそれも郡部に住む私に、都会を想像させ憧れさせるに、充分だった。
聴いてみるとやはりいい、すごくいい。
2曲目の、グッド・ナイトトーキョーの最後の部分、
「グーナーイトーキョー・・・」とフェードアウトした後から始まる、
片想いの前奏の感じが、ものすご切なさを駆り立てます。
そしてやはり最後の部分、「あの人の微笑み、優しさだけだと、知っていたのに、
それだけで良いはずなのに、愛を求めた片想い、愛を求めた片想い
この歌詞にやられました。
のちに、『Sand Castle』 というアルバムに、アレンジを変えたものが収録されてますが、
全然こっちの方がよい。ここからどっぷりと、浜省にはまった青春を過ごし、
今に至ります。もう四半世紀も前のお話でした。 
ちなみに小学生の頃と中学生の頃で、何故あんなに印象が違ったかというと、
単純に、片想いをしてたからなんですね。
この曲、今の子たちが聞くとどうなんだろう・・・。

(※1)私の通っていた、郡部の学校は繁華街に出る時は、先生に届出し、生徒手帳に許可印が 必要だった。
(※2)大分の老舗音楽ショップ昨年、時代の流れで、閉鎖した。


Illumination